ディレクター 小梅蓮 第3回




本コラムは3rdoffenceまでのネタバレを含みます。
必ず3rdoffenceまでプレイしてからのご閲覧ください!!


<はじめに>


ご無沙汰しております。
クリミナルボーダーシリーズのディレクターをしております小梅蓮です。

発売後のコラムということで今回はディレクターとして拘った、拘って頂いた要素や小ネタを”一部”ご紹介。
というのは建前で本音は「共有してぇ~」と思ったのでこの場をお借りしてオタク感情をぶちまけさせて頂ければと思います!


<小ネタポイントの前に>


えーーーーー、萬屋ひなのことが好きなイッキくん、そして1stをして好きになった皆様方、
大変申し訳ございません!!!!!!
ちなみに私が一番悲しんでます。内部スタッフ全員悲しんでます。
開いた口が塞がらないとはこのことを言うんだなとシナリオを読んだ時に思いました。

栞と東雲は……まぁ好きな人はごめんね。俺も大好きだよ。でもだってあいつらがひなを……!
ディレクターなのに感情移入しすぎると良くないと思いつつ、収録含め今作も頑張りました。
制作に関わって頂いた皆様方、この場を借りてもう一度お礼を述べさせてください。
本当に本当にありがとうございました。そして最終巻【life sentence】もよろしくお願いします。

では本コラムの本編となる小ネタポイントをサクサクっとご紹介させて頂ければと思います。


<小ネタポイントその1>


一つ目は本編内の小ネタでございます。
ひなが死んで、復讐を終えたシーンの後、ひなが登場してくるシーンがございます。
知らない人が上の文章だけ見るとただのサイコホラーですね。

ゲーム上では問題なく進行してたかと思いますが、もう一度シーンを見よう、音声を聞こうと思って『バッグログ』を開くと小ネタが見れます。
死んだ後に登場したひなのセリフをバックログで確認することが条件です。
どのような小ネタかは実際にゲームを起動して確かめてみてください。結構凝りました。


<小ネタポイントその2>


ここからはOPムービーの中身になります。
ムービー制作者様がシナリオを読んで色々な要素を入れて頂きました。
かなり”理解度”が高いOPムービーになっております。
今回はスクリーンショットと共にご紹介できればと思います。


まずOP冒頭のこのカット。クレジットの後ろにあるもの。分かりますか?
クーラーボックスです。黒い液体が入った。



…………人の心無いんか?

同僚に教えたら第一声が↑でした。

暗い水の中に落ちていく、黒い液体。水面から落としたと分かるようにあふれ出る空気も表現されております。
開始1秒でこんなことしてくるとは……!
初めてOP見た時に私は震えましたね。


続いての小ネタがAメロ入ってすぐのメリル紹介のカット


血に濡れた人の手。メリルの直後に出てるので「メリル殺し屋なので手は血で汚れてる」
と受け取りそうですが、これは間違いなく男性の手です。
しかも最初のカットでは血は付いてませんでした。今回で血塗られてしまったのです。
前回まではまだ”自らの手”は汚してなかったですが、3rdで確実に血に染まってしまいました。
もう誰の手か説明するまでも無いですね。


続いての小ネタがBメロ入って本作屈指の凶キャラ「飯田栞」のキャラ紹介です。


テンポよくキャラが切り替わって行くシーンですが、
栞から吾郎に切り替わるシーンのみ上からナイフがシュッと降りてきて切り替わります。
栞だけ……ナイフで切り替わる……!
痛い!! もう痛いよ……!



そしてOPで最後に紹介したいのがサビの終わり直前
目まぐるしくカットが切り替わるところ、youtubeの動画だと1:13あたりですね


東雲との焼肉シーンもございますが、その後に無数の”果物ナイフ”が表示されます。
本編でたくさんの果物ナイフ使ったシーンありましたよね。
東雲の焼肉シーンからテンポよく果物ナイフに繋がってるのも本当に凄いですよね。


その他にも小ネタがあったりプレイしたに見ると見え方が変わる部分があったりするのですが、
この場ではこのぐらいにしておきます。たくさんムービーをリピートして是非見つけてみてください。
そして改めて制作を担当して頂いた「ニライカナイ様」ありがとうございました!!!!


<最後に>


こんな拙いオタクコラムを読んで頂きありがとうございます。

この場でちょっとだけ3rdの制作を振り返えさせて頂ければと。
3rdの音声収録の時は最終巻のシナリオが私含めて誰も知らない状態でしたので、
収録ディレクターと声優さんみんなでどうなるか予想したりしながら楽しく収録できました。
サブキャラや立ち絵の無い所謂モブキャラ含め皆様役への入り方がすごく本当に楽しい時間でした。

イラスト周りは、彩色や線画をさめまんま先生が先導しつつ作成して差分を増やす話し合いをしたりと
3rdoffenceは私のディレクター人生の中でもかなり満足度の高い制作となりました。
(メリルが大好きっていう理由は大いにあるけど)

たくさんの愛しいキャラたちが途中退場してしまった3rd offenceですが、
次回は新キャラ「ルカ」筆頭に更なる深淵へイッキくんたちを導いてくれると私は信じております。

では次回は最終巻「life sentence」でお会いしましょう。
またね。