第1回 企画・シナリオ なかひろ



<0:はじめに>



はじめまして。もしくは、おひさしぶりです。
なかひろです。

パープルソフトウェアさんのシナリオを担当するのは、過去作の『初恋サクラメント』以来となります。
実に8〜9年振りのことになりまして、時間が経つのは本当に早いと感じています。
歳を取れば取るほど時間経過の体感速度が速くなるのは、ジャネーの法則というものがあるのですが、
たとえば50歳の人間にとって1年の長さは人生の50分の1ほどですが、5歳の人間にとっては5分の1に相当し、よって50歳の人間にとっての10年間は5歳の人間にとっての1年間にあたり、5歳の人間の1日が50歳の人間の10日にあたることになる、という年齢の逆数に比例した法則が、年齢比の体感速度を表したジャネーの法則となります。
すみません、wikiをほぼそのまんまコピペしました!
あえて引用したのにも、言い訳じみた理由がありますので、許してください!
新しく企画を立てるときのアイデアや、シナリオを書くときのネタ探しとして、wikiはよく使わせてもらっていますが、その他の媒体も平行して使うように努めています。
それは新聞だったり、テレビの番組だったり、アマゾンで注文した専門書だったり、毎週買っているジャンプだったりと、いろいろです。
情報はなるべく多角的に集めたほうが間違いや勘違いが少なくなり、センスも中庸になると偉い人が言っていたため、日々実践しているわけです。
こういうことを身近な知人に話すと、おまえは他人に影響されやすい、ミーハーだと突っ込まれたりするんですが……。
そういえば、ゲームやアニメで私が好きになるキャラも、人気投票でそういう傾向にあるような……。
ともあれ、本作の『リアライブ』も、そのミーハーな部分が少し影響したかもしれません。
ちょうど、マンガの「ハイスコアガール」にハマってしまいまして、ゲーム(特にレトロゲーム)を題材にしたい!と意気込んだのが、本企画の最初の動機でした。
とはいえ、時流に合わせることも不可欠ですので、シナリオではレトロゲーム風のソーシャルゲームをメインに据えています。
ジャネーの法則ではありませんが、こんなゲームもあったなと、『リアライブ』のプレイ中に懐かしんでいただけたら、ライターとしてこれ以上の喜びはありません。


<1:シナリオ構造>



シナリオ構成
シナリオの構造は、一般的な恋愛ADVに相当すると思います。
グランドルートを設定しているのも、めずらしくはないのではないでしょうか。
ただ、このグランドルートですが、どうしても最後に攻略するヒロインが、すべてを持っていく……いいとこ取りのイメージがつきやすいとも感じます。
キャラクター人気投票でも、おそらく1位になりやすいのではないかと。
……と、ここまで書いたところで、『初恋サクラメント』のグランドルートヒロインが1位を取っていないことに気づきました。
すみませんでした!! 今のは忘れてください!!
強引に話題を変えまして、本作のグランドルートは、少しだけ違った趣向を取り入れています。
グランドルートヒロインを攻略することに加えて、本当に、ほんの少しですが、プラスαを取り入れてみました。
私も恋愛ADVゲーマーのひとりとして、未熟ながらも工夫を凝らしたつもりです。
邪道ではなく王道の範囲ではありますが、少しでも楽しんでいただけたら幸いです。


<2:最終ヒロインについて>



最終ヒロイン(グランドルートヒロイン)につきまして。
すでにお話ししたところではありますが、グランドルートでは少しだけ工夫を凝らしてみました。
ヒロインを攻略するために、ユーザーさんに選択を迫る部分もあるかと思います。
そんな大げさなシステムではありませんが、この手法は、私が過去にプレイしたゲームで経験したものです。
本作とは関係ありませんが、ほかの一例としまして、私がプレイしたゲームで印象深いシーンをひとつ上げます。
エンドロールが流れて、ハッピーエンドかと思ったら……そのエンドロールが巻き戻った!?
そして真のラスボス登場!?
子ども心に衝撃的でした。
いつかこんなゲームを作ってみたい! と今でも思わせるほどのインパクトがありました。
パープルソフトウェアさんのプログラム技術でしたら、簡単に再現できると思います! いつかお願いします!(無茶振り)。


<3:共通ルートについて>



グランドルートヒロイン以外にも、メインヒロインは複数います。
作者は作品の親だと言いますが、グランドルートヒロインに限らず、すべてのヒロインは私にとって自分の子どものように感じます。
人気投票の話題を出しましたが、私としては全員が1位を争って欲しいと願う次第です。
たとえグランドルートを設定しても、特定のヒロインをエコひいきしないのは、私に限らずすべてのライターさんに共通するのではないかと思います。
おそらく、きっと、親が我が子に平等に接するのと同義です。

・レヴィについて
彼女はグランドルートヒロインですので、多くは語りません。
よろしければ、本作をプレイして、彼女の本質に迫っていただければと思います。

・咲月について
彼女は主人公の相棒的な立ち位置です。
ウブでカタブツで、頼りないところもあったりするのですが、それも含めて彼女の魅力として感じてもらえればと思います。
男口調で話すヒロインは、私の過去作ではほぼ初めてでしたので、楽しんで描くことができました。

・歌夜について
日傘の姫と噂されるほどのお嬢さまです。
実は『初恋サクラメント』でも日傘を差すキャラクターがいまして、今回はその性格を真逆に振りたいと考えたのが誕生秘話です。

・眠について
キャラクター紹介にもありますが、彼女は夢を現実と同レベルに記憶できる体質です。
人は必ず夢を見る生き物だそうで、その時間は1日30分〜2時間程度だそうです。
その時間をすべて覚えていられるなら、寝ている間も生活しているようなものですし、お得な気がします。
彼女がどう感じているかは、本作をプレイして確認していただければと思います。

・みなとについて
小悪魔っ娘です。
ひねくれてますが、寂しがり屋です。
恥じらいをがんばって隠しながら、好きな人に迫る感じです。
もちろんエコひいきはしていませんが、もし私が1ユーザーでしたら、一番好きになるタイプのキャラだと思います(笑)。


<4:まとめ>



冒頭にもお伝えしましたが、パープルソフトウェアさんでシナリオを担当するのは久方ぶりのことでした。
そのため、作業に入る前に、まずは過去作の『初恋サクラメント』をプレイしました。
現在でも色あせないCGや演出、音楽に感動しつつ、シナリオでは未熟なところばかりで恥ずかしくなる反面、ハッと気づかされるところもありました。
一言でまとめれば、初心に返る、でしょうか。
このような機会をいただけたパープルソフトウェアさんに謝辞を述べつつ、乱文にお付き合いいただいた皆様にも最大限の感謝を捧げます。
ありがとうございました。
今後とも応援よろしくお願いいたします!