~ 開発コラム 「第2回」 / 「第3回」 / 「第4回」 / 「第5回」 / 「第6回」 ~
 
~目次~
1.はじめに
2.『クロノクロック』から『アマツツミ』の企画開始までの流れ
3.シナリオ構成の変更
4.『アマツツミ』のHシーンってどうなってるの?
5.『アマツツミ』ってどんなお話?
6.体験版について
 
■ はじめに ■
 
 皆様はじめまして、あるいはご無沙汰しております。ディレクターの湯です。
 この「アマツツミ開発コラム」では、

 「『アマツツミ』って、どんな作品かわからない」
 「どんなスタッフが、どんな想いで作っているの?」

 ――など、今回の作品についてユーザー様が知りたいと思うような情報を、このコーナーから発信できればと考えております。  そこで、私ディレクターから始まりまして、今後、ライターさんや原画家さん、その他部署のスタッフのこだわりや生の声を、作品の中身とともにお届けできれば幸いです。

 まず、私からの「開発コラム」ですが、口切りということで「『アマツツミ』はどういった企画なのか」というお話をしようと思います。
 
■ 『クロノクロック』から『アマツツミ』の企画開始までの流れ ■
 
 今作『アマツツミ』は、まず前作『クロノクロック』での「良かった点・悪かった点」を洗い出すことから制作がはじまりました。
 『クロノクロック』は自分たちスタッフは皆様に楽しんでいただけるよう誠心誠意制作したつもりでしたが、楽しんでいただいた方がいらっしゃったと同時に、ご満足いただけなかった方もいらっしゃったかと思います。
 そこで、ユーザーの皆様からの様々なご意見を拝見し、「求められているものには足りない、もっと良くすることができたのでは」ということを強く感じました。

 前作『クロノクロック』で一番意識していたのは「日常シーンと会話のかけあいをテンポよく楽しんでいただく」ということでした。
 それ自体は作品内にうまく取り入れることはできたと思いますが、そのやり方と、テンポをよくすることに集中しすぎたことによって起こる弊害へのフォローが出来ていませんでした。
 『クロノクロック』で「ストーリーをテンポよくみせる」方法として取ったのは大きく2点。

1:話の進行上で無駄なシーンを省く
2:Hシーンをストーリーとは別に分ける

 これによって、常に話の本筋が次へ次へと進んでいくので、読みやすく話もわかりやすい形になったとは思います。
 反面、コンパクトにまとめてテンポを重視したために、「(シナリオ容量以上に)話を短く感じてしまう」ことや、ヒロインとのHが本筋に含まれず、恋愛関係を強く前面に出した「イチャラブシーンの不足」に繋がってしまいました。
 また、ヒロイン数が制作規模に対して6人と多く、1シナリオごとのボリュームが小さくなってしまったこと。ストーリー性よりも日常シーン重視の発注によって物語のカタルシスの弱さが出てしまったこと――。

 以上を踏まえた上で。
 『アマツツミ』は「ストーリーをテンポよく見せる」ことや、ユーザー様から評価の声があった「主人公の個性化」などは維持しつつ、「ストーリー性」および「容量」の強化と「Hシーン」「イチャラブ」の増強を意識したものとなっております。
 
■ シナリオ構成の変更 ■
 
 「ストーリー性」と「Hシーン」「イチャラブ描写」、今作この3つをしっかり出すために、まず行ったのは「シナリオ構成の変更」です。


 このように、今作では全体を「1本の大きな流れ(本筋ルート)」とそこから分岐する「キャラごとのお話(派生ルート)」という形で構成しました。
 簡単にいえば、「ストーリー」を楽しむための本筋ルートと、「イチャラブ描写」に重点をおいた派生ルートの2つに分かれています。
 普通に1つの話の中に両方の要素を盛り込むという考えもあったのですが――前作からの改善点を考慮して、それぞれを活かす形で制作を行いました。

 もちろん、Hシーンも「本筋」「派生」のシナリオ中で複数回発生し、それぞれ内容に沿った形で用意されています(本筋においてヒロインの諸問題が解決し、仲が深まっていることで、派生ではかなり踏み込んだHプレイもあります)。

 この区分けにより、「ストーリー性」と「イチャラブ」のどっちつかずになることを避け――また、複数人のライターさんで制作を行っていることを活かし、それぞれの分野が得意なライターさんに担当していただこう――ということでこの形になりました(今作原案である御影さんなどは傾向から判断して本筋側です)。

 この際、“「本筋」と「派生」をわけたことで、どちらも短くなっていないか?”と懸念される方もいらっしゃると思います。
 そこで、わかりやすく『クロノクロック』との比較でお答えいたしますと、今作『アマツツミ』のシナリオ容量は『クロノクロック』の140%、Hシーン数は170%以上となっていますので、その点はご安心ください。
 
■ 『アマツツミ』のHシーンってどうなってるの? ■
 
 続いて、気になる方も多い「Hシーン」についてです。
 Hシーン数に対して、中身は言葉では説明しづらいので、基本的には今後公開を予定している体験版や、サンプルCGなどでご確認いただければとは思いますが……。
 まず、最初の「こころ本筋ルート」の中だけでHシーンは3回あります。
 これも、ただ3回というだけではなく、序盤・中盤・終盤と適度に配置されています。
 また、こころ本筋ルートですが、Hの相手はこころだけでなく、愛とほたるも含まれていますので、誰がどのようなHの傾向かも見ていただけると思います。

 具体的な中身ですが――。
 『クロノクロック』ではこちらからの発注段階で、全体の明るさを損なわないよう「Hについてはハードコアなプレイなどは行わない。健全な恋人関係というイメージを重視」という指定をしていました。
 これについてはユーザー様から色々なご意見をいただきましたので、その点も踏まえ、今作の「Hシーン」ではこだわりの意見もある原画家さんを中心に指定を行っています。
 例えば、克さんのやりたかったシチュエーションを積極的に反映したり、月杜さんにレイアウトを色々出してもらったり、と。
 本筋ルートではお話に沿ったノーマルなHシーンが多いですが、開発中のデータである派生ルートでのHCGなどを見渡しても、だいぶ“こだわり”を感じさせるものになっていると思いますので、今後の続報をご期待ください(笑)。

 
■ 『アマツツミ』ってどんなお話? ■
 
 作品の全体的な話についてはこのくらいにしまして。
 「実際の『アマツツミ』の内容はどんなお話なの?」というのが、ユーザーの方々の気になる部分ですよね。
 といっても、具体的には体験版をプレイしていただくのが一番わかりやすいとは思いますので、ここでは簡単に、大まかな雰囲気と体験版についてのご紹介だけ。

 『アマツツミ』は主人公・誠と“言霊”という能力、それらを中心として人間関係を描いた「学園恋愛ドラマ」です。
 公開中のイメージボードより「伝奇モノかな?」という印象を持たれた方もいらっしゃったとは思うのですが――繰り返しますが「学園恋愛ドラマ」です(ある意味、本来は「伝奇モノ」寄りの主人公を学園恋愛モノに投入した、という形にもなっています)。

 公開している5点のイメージボードは「キャラクター像」のもっとも顕著な要素と、今作は「ストーリー性をもたせた作品であること」をイメージしていただこう、という意図で制作されたものになります。
 基本は「学園モノ」であり、従来のパープル作品同様、テンポよく楽しめるものになっているのではないでしょうか。

 とはいえ、イメージボードから感じ取れるような切ないお話もあり、そういった面でもご期待いただければと思います!
 
■ 体験版について ■
 
 まとめとしまして。  内容を感じ取っていただくにも、体験版をプレイしていただければ、と。

 今後の予定ですが――
 体験版では作品がよりわかるよう、第1話にあたる「こころ本筋ルート」を最後までを公開します。
 とはいえ、実は「こころ本筋ルート」は、『クロノクロック』体験版に比べて3~4倍程度と、かなりの容量があるため、ユーザー様のプレイのしやすさを重視して「前半:第1弾」と「後半:第2弾」の2回に分けて公開させていただく予定です。

 もちろん、「第1弾」だけでも全ヒロインが登場して作品の雰囲気はわかるようなものになっていますし、さらに「第2弾」では『アマツツミ』の物語根幹に少し踏み込んだ内容になっていますので――“購入まで「こころ本筋ルート」のオチを見たくない”と楽しみにしてくださる方は、「第1弾」のみをプレイしていただく――という点なども含めて2回に分けさせていただきました。

 「体験版・第1弾」は4月7日公開。
 「体験版・第2弾」は5月19日公開を予定しています。
 尚、「第1弾」では愛のHシーン、「第2弾」はこころ・ほたるのHシーンまでが含まれています。

 また、「体験版・第1弾」の公開と同時に、こちらの『アマツツミ』紹介ページも正式に公開いたします。
 そちらも含め、続報を今しばらくお待ちください!
 
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