■ 『クロノクロック』から『アマツツミ』の企画開始までの流れ ■
今作『アマツツミ』は、まず前作『クロノクロック』での「良かった点・悪かった点」を洗い出すことから制作がはじまりました。
『クロノクロック』は自分たちスタッフは皆様に楽しんでいただけるよう誠心誠意制作したつもりでしたが、楽しんでいただいた方がいらっしゃったと同時に、ご満足いただけなかった方もいらっしゃったかと思います。
そこで、ユーザーの皆様からの様々なご意見を拝見し、「求められているものには足りない、もっと良くすることができたのでは」ということを強く感じました。
前作『クロノクロック』で一番意識していたのは「日常シーンと会話のかけあいをテンポよく楽しんでいただく」ということでした。
それ自体は作品内にうまく取り入れることはできたと思いますが、そのやり方と、テンポをよくすることに集中しすぎたことによって起こる弊害へのフォローが出来ていませんでした。
『クロノクロック』で「ストーリーをテンポよくみせる」方法として取ったのは大きく2点。
1:話の進行上で無駄なシーンを省く
2:Hシーンをストーリーとは別に分ける
これによって、常に話の本筋が次へ次へと進んでいくので、読みやすく話もわかりやすい形になったとは思います。
反面、コンパクトにまとめてテンポを重視したために、「(シナリオ容量以上に)話を短く感じてしまう」ことや、ヒロインとのHが本筋に含まれず、恋愛関係を強く前面に出した「イチャラブシーンの不足」に繋がってしまいました。
また、ヒロイン数が制作規模に対して6人と多く、1シナリオごとのボリュームが小さくなってしまったこと。ストーリー性よりも日常シーン重視の発注によって物語のカタルシスの弱さが出てしまったこと――。
以上を踏まえた上で。
『アマツツミ』は「ストーリーをテンポよく見せる」ことや、ユーザー様から評価の声があった「主人公の個性化」などは維持しつつ、「ストーリー性」および「容量」の強化と「Hシーン」「イチャラブ」の増強を意識したものとなっております。