企画・シナリオ 鏡遊|ゲーム紹介



<ご挨拶>


おそらく、はじめましての方が多いのではないでしょうか。
シナリオライターの鏡遊と申します。
今作品では企画と、共通・せつな・リズルートを担当しております。

しれっと挨拶などしていますが、古くからのPurple softwareファンの方は「おいおいおい!?」と画面の向こうでツッコミを入れているかもしれません。
スタッフは裏方。多くを語るべきではない、作品を楽しむノイズになりかねないと格好つけたことを常々思っています。
ただ、今回の場合、なにも言わないことが逆にノイズになりかねないので、作品に参加した事情を軽く説明しておきます。

正直、この仕事のお話を請けるかについては相当に悩みました。
どう悩んだかはさすがに省略しますが、確かにいろいろあったわけですよ、いろいろ。
ただ、悩むうちに、「かつてやり残したことがある」——と気づいたのです。
もう一つ格好つけたことを言うなら、「人生には忘れ物を取りに戻る余裕くらいあってもいい」と思ったわけです。うん、別に格好よくないかな?
わかりにくくて余計にノイズになるわ! というご意見があったらごめんなさい。
ただ、この思いが作品にも込められていることは確かです。


<企画について>


前置きが無駄に長かったですが、作品について語りましょう。
今回は、『未来ノスタルジア』のエッセンスを含んだ企画——というご依頼でした。
正直なところ古い作品で、僕としても忘れてしまった部分も少なくありません。
ちなみに、あえて『未来ノスタルジア』のシナリオやゲームをあらためて確認はしていません。そこまでやると、囚われすぎると思ったからです。

明るく楽しいキャラたちの掛け合いをメインに話を進め、ちょっとビター……場合によってはかなりシビアな展開も有りかと考えて企画を始めました。
ただし、『未来ノスタルジア』の頃とは時代が違いますので、小賢しくもご時世に合わせていますよ。
出し惜しみをしないスピード感、不要なストレスを感じることのない展開、それでいてシビアに攻めるべきところは攻めるのも忘れていません。

ヒロインたちは、明るく楽しいキャラばかり——ある意味では、多少キャラかぶりがあります。
それでも無理にいろいろな属性を出してバランスを取るより、楽しい掛け合いが展開されることを優先しました。
やっぱり、ゲームはボイス有りで楽しい会話を、ページ数や尺などを気にせずに進行できるのが大きなアドバンテージだと思うのですよ。それを活かさない手はないですよね。


<シナリオ構造>


この作品は、共通ルートで選択肢を選び、個別ルートに分岐するというきわめてオーソドックスなシナリオ構成になっております。
攻略順のロックなどもありません。
好きな順番で攻略できますし、好きなヒロインだけ楽しむこともできます。
特定のルートのみ最後に攻略可能にしたくもあったのですが、どなたにも時間のない昨今、順番を好きに選べるメリットのほうが大きいと判断しました。

ただし、ぶっちゃけると特別扱いのヒロインはいます。
鳥羽せつなという、主人公のストーカーをやっている女の子です。
ストーカーとかキワモノ感が全開で、そんなのがメインヒロインっていうのもどうなのよ?とお思いかもしれませんが、僕もそう思います。
ですが、そんな思いは振り切って、せつなのシナリオのみ他のルートにはない仕掛けを施しておりまして、特別なお楽しみが可能です。
といっても、プレイが最初だろうと最後だろうと途中だろうと特に問題はありません。
プレイしなくてもかまいません……って、いやいやプレイはしてほしいです。
どうかお願いします!


<まとめ?>


裏方にしてはよくしゃべってますね。
まあ、いろいろしゃべるのがここの趣旨なんでしゃーないです。
とにかく、過去を意識しつつ、前を向いた作品になっています。
未来を見ながら、ノスタルジーも感じるわけです。
そして、壊れやすい青春を恐る恐る手に取って、みなさんの前にそっと出してみた作品です。
なんのこっちゃわからんですが、なんとなく感じてください。
無茶ブリながら、みなさんに楽しんでいただけたら嬉しいです。